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防除 殺菌剤
私は病気の種類を薬剤の関係から、ウイルス、細菌性、カビ性、菌核性の4つに分けて対処しています。ウイルスは一度かかったら治すことはできませんので予防第一です。判断はとても難しいのですが、その他のランのウイルス症状を本などで確認して、疑いのある株は隔離して様子を見て怪しかったら処分しましょう。私のところでもシンビジュームモザイクウイルスによく似た症状で黒いモザイク状のすじがあり、葉先がねじれているアツモリソウがありましたので注意が必要です。抗ウイルス剤(レンテミン)がありますが、あくまで予防で治療効果はありません。予防法としては、(怪しい株は隔離するか処分する、植え替えのときに使用した器具は必ずリン酸三ナトリウムで消毒するか、ガスバーナーなどで消毒する。手は石けんでよく洗う。水やりのとき出た水は他の鉢にかからないようにする。アブラムシなどの害虫を駆除する。)などを守ってください。 細菌性の代表的な病気には軟腐病があります。高温多湿になってくると傷口などから進入して発病する病気で、根本がべとべとに腐ってにおいを発する病気です。この病気にかかると上部がなくなってしまうので生育はそこでストップしひどいときには枯れてしまいます。治療薬にストレプトマイシンがありますが、なってからではほとんど手遅れです。予防薬にはスターナ水和剤、銅剤などがあります。ストレプトマイシン、銅剤は高温のとき散布すると薬害が出るので、夕方涼しくなってから防除してください。カビ性の病気は、はっきりと確認できていないのですが、葉の先の方から黒くなってきたり、花の残った部分がカビてさやがだめになったり茎がかびることがあるので、気がついたら防除しています。薬剤は一般的なものでよくダコニール、ダイセン、ベンレートなどで防除します。菌核性の病気で一番怖いのが、白絹病で東京の方で多発しかなり被害が出たようです。白絹病は根の周囲に白い菌糸が沢山発生してアツモリソウを枯らしてしまう恐ろしい病気です。(生育適温30度)念のためにクリプトモスに植えた場合は毎年植え替えた方が無難です薬剤にはバリダシン、トップジンMが効くようです。また、カビと菌核に効く薬剤としてスミレックス、ベンレート、フロンサイド、ベルクートなどがあります。マイシンとダコニールを混合すると固まりますので混ぜないようにしてください。また殺菌剤に神経を使って薬ずけにするのではなく、環境をよくして適切な管理をして病気を出さないのが基本です。
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